幸島 2.49

幸島
Kushima-shi, Miyazaki 889-3311
Japan

About 幸島

Contact Details & Working Hours

Details

幸島(こうじま)は、宮崎県串間市東部、石波海岸から200m沖合いにある島。周囲約3.5キロ、標高113m。野生猿が棲息することから猿島ともいわれる。中でも海水でイモを洗う猿は非常に有名で、島内には京都大学の霊長類研究施設が設けられている。無人島であるが、前述の施設研究員が常駐している。また、石波海岸と幸島の間は海流によって砂が堆積しているために浅く、引き潮の時には歩いて渡航することも可能であるが、渡航に際しては「幸島渡し」という渡船を利用するのが一般的である。砂の堆積が進んでいるため将来的に陸続きとなるのではないかとの指摘もある。幸島の自然全島域が日南海岸国定公園に指定されている。生物幸島は自然が良好な状態で残されているため、野生動物が数多く棲息する。特に後述する野生猿生息地(天然記念物:幸嶋サル生息地)としてよく知られるが、その他動物ではタヌキ、野ウサギ、コウモリが棲息。鳥類ではウグイス、メジロなどのほか、クロサギ、イソヒヨドリなどの海鳥類も渡来する。植生植生面では黒潮による温暖な気候のために、亜熱帯植物が繁茂する。島内には亜熱帯、その他を含め78科、196種の植物が確認されている。地質沿岸は砂岩による地層(日南層)が取り巻いているため急峻な海崖が発達。海蝕、風蝕が激しいため、至る所に湾入した入り江が見られる。無人島であるが2010年代に入ってから大きな台風の接近が少なくなったことなどから、砂の堆積が進んでおり将来的に陸続きとなるのではないかとの指摘もある。幸島のサル幸島は古くからサルが棲息していたといわれ、大正時代にも旧東北帝国大学などが調査を行っており、90頭の棲息が確認されている。なぜ、人里離れた小島に野生猿が棲息していたかは不明であるが、人為的に持ち込まれたという説が有力視されている。その中で最も有名なのが、平家の落ち武者が小島に隠棲した際に猿を神使として飼い始めたというものであるが、伝承の域を出ない。もっとも、後のサル研究の中では本土との行き来が少数例ながら観察されているので、自然分布の可能性もある。地元では幸島のサルを「和子様(わこさま)」と呼び、神の使いと見做して大切にしてきた。