甲山 2.74

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About 甲山

甲山 甲山 is a well known place listed as Landmark in -NA- , Mountain in -NA- ,

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甲山(かぶとやま)は、兵庫県西宮市西北部に位置する、古い火山の痕跡である山。概要1200万年前に噴火したとされる。岩質は輝石安山岩からなり、隣接した花崗岩(いわゆる御影石)からなる六甲山とは全く形成過程が異なる。1200万年前の活動期には大きく広がる山体を持っていた。約200万年間の活動が終息した後、侵食によりわずかに火口付近の火道周囲のみが塊状に残るに至ったことが確認されている。現存する形状が塊状であるため、古くはトロイデ式火山の典型のように言われていたが、昭和30年代に研究が進み、その形成過程の詳細が知られるようになった。甲山の地質は北側斜面では麓から260m付近までは花崗岩が認められるが、南側では甲山安山岩層と六甲山の花崗岩とが接触する部分が露出して確認可能である。 本来、比較的粘性の低い安山岩が鐘状火山となることについては疑問視されるところであったが、有史以後、あまりにも典型的なトロイデ形状であることから、誤解されてきた経緯があると思われる。その後は楯状火山とされてきたが、楯状火山は玄武岩質溶岩からなる大型火山と定義されており、これも誤用である。 なお、隣接する六甲山は断層により隆起して形成された山地であり、甲山は六甲山と共に過去に沈降、隆起を起こしたことが知られている。専門家によって甲山の古火道の磁気構造が調査され、ドーナツ状になっていることが判明している。甲山は西宮市南部の至る所から確認することができ、地名としてもこの甲山が元となった甲東園・甲風園・甲陽園等がある。西宮七園も参照。名称の由来と伝説甲山の名称の由来は昔大きな松の木が二本生えていて、その兜のような形状から呼称されているという説があるが、田岡香逸によれば、元来、「神の山(コウノヤマまたはカンノヤマ)」だったと考えられている。元亨釈書によれば広田明神との関わりが強く、廣田神社の神奈備山と考えられる。1974年(昭和49年)には銅戈(どうか)が出土し、西宮市立郷土資料館に西宮市指定重要文化財として所蔵されている。この銅戈は祭祀用のものであり、古来、甲山が信仰の対象であったことがわかる。また、甲(コウ)の音が歴史的仮名遣では甲(カフ)と表記する事を踏まえれば、濁音のカブ・・・の音も想像しやすいだろう。甲陽軍鑑(カフヤウグンカン)、など。