『クラフトサイダーを日常に。』
Far East Cider Associationは、りんごなどの果汁から醸造したクラフトサイダーを、もっと身近で誰もが気軽に楽しめる新しいお酒として、その文化を日本国内に普及させるため、また、クラフトサイダーを生産・販売する仲間を増やすため、以下の理念を掲げます。
活動理念
1. 私達は、クラフトサイダーの美味しさと味わいの複雑さ・奥深さ、文化の面白さを広くこの国に伝え、根付かせます。
2. 私達は、果樹専門農業者として、果樹生産の技術追求と共に、サイダーメーカーとして、クラフトサイダーの醸造技術を絶え間なく追求します。
3. 私達は、クラフトサイダーの文化を敬愛する者として、同じ文化を愛する世界中の人々と繋がり、情報交換を行うことで、互いの農業と醸造業の発展的な未来創造に寄与します。
設立にあたり
私達は、果樹専門農業者として、先端的な生産技術の追求を行いながら、自然との共生と持続発展的な環境保全の信条の下、土を耕し、苗を植え、樹を育て、果実を収穫しています。
収穫した果実は、生食や加工を問わず、また、国内外を問わず、技術から生まれた最高・最適な品質を持って、消費者の皆様へお届けをさせて頂いております。
私達は、生産技術の研修を積むために、世界の主要なりんご生産地へ出向いた2000年より、各国で生産されたりんごや果実がどのように消費され、またどのように人々を楽しませているのかを自らの実体験と共に目の当たりにしてきました。
食文化として食物繊維摂取のため当たり前のように食卓に置かれたりんご。学校へと登校する我が子にお弁当のサンドウィッチと一緒に渡されたりんご。スケートボードで遊びながら仲間と一緒にかじったりんご。キャンプの火を囲みながら飲まれた絞りたてのりんごジュース。近隣のワイナリーで仕込まれ、家庭で飲まれるりんごのシードル。どれもが、その国や地域で当たり前のように行われている日常の営みでした。
2015年、初めて訪れたアメリカ オレゴン州 ポートランドで、私達は新たなクラフトシーンに出会いました。それが、アメリカの長い歴史の中で、息づいてきたハードサイダーと呼ばれるりんごのお酒でした。
クラフトビール作りのノウハウや文化に影響を受けた職人達の、伝統に縛られない新しい美味しさへの追求心と、そのための試行錯誤は、私達がこれまでに飲んだことのない全く新しいりんごのお酒となって、オレゴンの日常に溶け込んでいたのです。
空になった通い瓶を抱えて醸造所を訪れハードサイダーを買って帰る人。醸造所に置かれたバーカウンターでおしゃべりをしながら味比べを楽しむ人。スーパーの棚に並んだ多種類のハードサイダーの中から今夜の一本を選ぶ人。
そんなオレゴンの日常は、将に、この職人達の創造力と、それを支える地元の農家の生産力、そして、創造的なクラフトシーンを愛する人々の想いがあって成り立っていることを体感し、共感しました。
私達は、原材料となるりんごなどの果実の品種特性や栽培ノウハウを熟知した果樹専門農業者として、自身で育てた果実で、この新たな消費形態であるクラフトサイダーを自ら作り、消費者の皆様と共にその文化を育み、楽しんでいきたいと考えております。
私達は、果樹専門農業者として、クラフトサイダーが当たり前のように楽しまれるような日常を生み出して行きたいのです。
共同代表 宮嶋伸光 小澤浩太