東京工業大学 先導原子力研究所・原子核工学コース 2.68

大岡山2-12-1-N1-8
Meguro-ku, Tokyo 152-8550
Japan

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東京工業大学 先導原子力研究所・原子核工学コース 東京工業大学 先導原子力研究所・原子核工学コース is a well known place listed as University in Meguro-ku , College & University in Meguro-ku ,

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石油資源が枯渇に向かう一方、新興国のエネルギー消費量は爆発的である。エネ ルギーの安定長期確保は喫緊の課題であり、多くの国が原子力導入と自然エネル ギー開発をそれぞれ進めている。日本は原子力研究・開発・利用の路線を進み、 世界に誇れる日本の原子力技術を開発してきた。この様な状況下において、下記 の重要事項が近年生じた。

・2001年9月11日、米国において大規模な国際テロが発生した。原子力発電所も 国際テロのターゲットとなっていた。
・2008年7月に我が国で開催されたG8 洞爺湖サミットにおいて、原子力 3S(Safety(安全)、Security(核セキュリティ(核テロ対策))、 Safeguards(核不拡散・保障措置))の重要性が議論され、日本が3S のイニシ アチィブをとることを宣言した。
・2010年4月にワシントンで開催された核セキュリティ・サミットにおいて、我 が国が、世界の核セキュリティ強化のための支援センターを設置することを表明 した。
・2011年3月11日に発生した東日本大震災による福島第一原子力発電所の苛酷事 故(大規模原子力災害)が発生した。

この様な状況下においても、世界的には、持続的発展を支える適正規模の原子力 は必須であると考えられている。また、日本の使命は、福島原発事故を収束さ せ、事故の教訓を取り入れ、原子力発電所の究極の安全運転に貢献することであ る。 しかし、それを担当する人材の養成が不十分である。そこで、世界に誇れ る本学の原子力教育資源を基盤として、国内外の原子力関連の産官学界で国際的 リーダーとして活躍する人材の養成が必要である。

このため、本学位プログラムを通じて取り組む「解決すべき課題」として、「人 類の生存基盤を脅かす核拡散、核テロ、大規模な原子力災害や緊急被ばく問題等 のグローバルな原子力危機」(原子力安全・セキュリティ分野)を設定した。こ の課題の解決が、平和で安全・安心な生活を保障する人間社会の構築に大きく貢 献するものと考える。そして、「養成すべき人材像」を、原子力安全・セキュリ ティ分野において、高い国際交渉能力を有し、国内外の原子力関連の産官学界で 国際的リーダーとして活躍する人材「グローバル原子力安全・セキュリティ・ エージェント」とした。

本プログラムに選抜された学生は、全電源喪失しても自己終息する原子炉を設計 する科目等の「原子力専門科目」、原子力を全体システムとして捉える「原子力 安全・セキュリティ科目」に加えて「高等国際教養科目」を履修する。また、学 生自らが相手機関と交渉し、国内インターンシップ及び国外インターンシップを 行う。博士論文審査には、学外審査員として、指導教員が指名し学生自らが交渉
して承諾を得た国外及び国内の著名な専門家を加える。博士論文審査では初期審 査、中間審査、最終審査を行う。学外審査員による初期・中間審査は、学生が各 審査員を訪問して受ける。

本プログラムに選抜された学生は、新たに設立する全寮制の「世界原子力安全・ セキュリティ道場」に入門し、他の学生と寝食をともにし、お互いに切磋琢磨す る。なお、道場には教員を師範代として住まわせ、学生と議論を大いに交わすこ とを通して、学生のリーダーとしての自覚を高める。