しろうべえ書房とは、自ら輪転機、丁合機、製本機、裁断機等を購入してしまった漫画家しろうべえがはじめた、超家内制手工業な出版社である。
本の制作や編集、デザインはもちろんのこと、印刷製本、販売に至るまで、本作りに関わる全ての工程を行う出版社(出版社として生計を立てているもの)は世界にもほぼ類を見ない。
一貫した制作体制により、小部数出版を安価にこなすことで、今までにない、超少部数出版で食べてゆくというシステムを生み出した(今までの超少部数出版《ZINEやリトルプレスと呼ばれるもの》界は、儲けが出ず、情熱だけで成り立っているというのが通説であった)。
メインスタッフは、しろうべえ一家(しろうべえ、妻(ライター安藤美冬)、娘、父、母)。小規模な人数ながら、2015年は、年間10冊以上の本(各本初版500部未満の本ではあるが)を発行した。
安価でありながら、作者と二人三脚でじっくりと本作りをすることを旨とする。
皆が気軽に本を出版し、観光客が旅行先で、地のお土産として地酒を楽しむように地本というものを楽しむようになったらいいなぁと思う。