チャイナいっき 2.95

自分が30年にわたり座右の銘としているのが「食して健康」という言葉。ともすれば油濃く不健康というイメージを持たれがちな中華料理ですが、この中華ほど健康を意識した分野はないのでは、というのが私の持論です。

私の師匠は「作る人が健康でなければ、健康に良い料理は作れない」という方でした。きっと師匠から受けた影響も大きいでしょうね。今でも食事と睡眠、そして週2～3回のジム通いと柔道を欠かさず続けています。お客さんの集中する時間に鍋を振り続けられるのも、この健康があるからと自負しています。

こんな私ですから、健康に良いと思ったことはどんどん実行します。モンゴル産岩塩、黒糖、紅花油、純米酒など使う調味料は豊富。炒飯はオリーブオイルで炒めています。またラー油は自分で唐辛子をローストして作りますし、甘酢なども旬の果物で手作りするのが好きですね。今はカリンの甘酢がありますが、白身魚とあわせると美味しいですよ。ただ、こんなことばかり言うと、うちのお店は変わったものばかり出てくるように思われそう（笑）。唐揚げや麻婆豆腐などお馴染みのメニューももちろんありますので、ご安心を。

料理は遊び心でもあります。素材を見て、お客さんを見て、その時の気候を考えて、あれこれと楽しく悩みます。どのお店のコース料理にもこうした料理人の工夫やこだわりといった“顔”が表れますので、今度じっくりと眺めてみて下さい。