特定非営利活動法人 ホームホスピス秋田 2.53

【設立趣意書】
　国は、高齢社会であり多様な生き方・価値の時代にあって「多様な場での看取り」を推進しています。
　秋田県は高齢化率が全国一位であり、誰がどのように看取りを支えていくかは大きな課題です。
　しかし独居高齢者の増加、老老介護の増加や核家族化など、住み慣れた家での療養や看取りが困難な状況が現実には起きています。
　ケアを必要とする一人一人が自分らしく療養を続け、自分らしく生を全うするには、従来の概念における生活の場（住んできた家、高齢者施設）だけでは難しくなっています。
　住み慣れた地域で最後まで暮らしたいという人々の願いに応えるためには介護や看護、居場所づくりや相談支援、とも暮らしの家など複数のサービス提供ができる体制が必要です。
　また、離れて住む家族の安心のためには情報の提供や共有が欠かせません。
　そして地域においてもあらゆる苦痛を可能な限り取り除き「ひとつしかない物語としての人生」が全うできるような全人的ケア、すなわち地域緩和ケア（palliative care）の実現により、一人一人が大切にされ、安心して暮らせる街づくりが求められています。
　ホームホスピス秋田は秋田県に住む高齢者や障がい者、難病、がん末期の方が終末期を迎えても、一人ひとりが望む生き方ができるよう「地域緩和ケア」を提供し、在宅で療養するすべての方々とその家族が命ある一日一日を肯定し、大切にし、その人らしく安心して暮らせるように支援します。
　「地域包括ケアシステム」の一環を担う社会資源となるため、地域の中のあらゆる機関、人的資源と連携し、地域住民と信頼関係を築きながらこれらの事業を推進します。